ドウダンツツジの紅葉
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ドウダンツツジも色づいてきた。春に咲く小さなスズランのような花もよいが、紅葉もきれいだ。
学生時代のこと。
秋も深まりあちこちで紅葉のたよりを聞くようになったころ、先生が授業の前振りで桜の紅葉がとてもきれいだという話を始めた。先生いわく、花の時期ももちろんいいけれど、紅葉もまた素晴らしく、春と秋2度も楽しめる価値のある樹木だと。こんなような話を妙に力を入れて話されていたように思う。
その時の教室の光景や、自分の座席は覚えているのに、この先生が誰だったのか、また何の授業だったのか、今まったく思い出せない。桜の話を聞いた情景と内容だけがなぜか印象に残っている。
今思うとこの先生は、桜が好きで、みんなに桜の魅力を語らずには居られなかったのではないだろうか。
その時、わたしはふーん、そうなのかという程度にしか受け止めなかったように思う。でもこのことを未だに覚えているのは桜の紅葉をこの後で見に行き、その美しさを認識するようになったからだと思う。