つくばにいたころ
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つくばの住民となったのはもう20年以上も前のことになってしまった。当時はまだ桜村だった。ちょうど科学万博の前年でまだ何もないといっていいような状態だったと思う。
すごいところに来たというのが正直な感想だった。でも田舎暮らしに憧れていたし、学生時代の友人も二人いたしで、落胆していたわけではなかった。むしろワクワクしていた。
その時ペーパードライバーからいきなりオーナードライバーになった。初めて自分の車を運転した時は親切な会社の同僚が助手席乗ってくれた。彼は顔を引きつらせ、ドアにしがみついていた。私はといえばそんなことは気にも留めず、ドキドキしながら運転し、無事アパートまでたどり着いたのを覚えている。
つくばの方にはたまにしか行かなくなったが、行くたびにこの頃のことを懐かしく思い出す。