押し買い現る
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いきなり「使っていないテレホンカードなどありませんか?」と聞いてきた。
もう見た途端にスルーするつもりだったので「ありません。」と即座に答えると、「切れたネックレスや使わなくなったネックレスなどありませんか?」とさらに聞いてきた。
これも即座に「ありません!装飾品はつけないので。」と答えると「装飾品はつけないんですか。」と言って帰っていった。
長袖シャツに首にはタオル、そして長靴と完全防備(蚊がすごくて肌を露出していようものなら瞬く間に餌食になってしまう。)の作業スタイルを見れば装飾品とは縁がないというのには納得したと思う。
そもそもテレホンカードはたいていどこの家でも死蔵していて使いようがなく引き取ってくれるのならウェルカムと思っている人が多いと思う。
最初にそんな誰でも引っかかりやすいもので釣って、次に切れたネックレス。これも修理せずに放置しているのならば処分してもいいかと考え勝ちなものだと思う。
こんな風に引っかかりやすいものを次から次に繰り出して本筋へと入っていくんだなぁ。なかなか考えてるわと思わず感心してしまった。
最近は押し買いのトラブルが増えているとか。
不要品を買い取ってくれるんならとついつい気を許すととんでもない安値で無理やり買っていくそうな。
押し売りのトラブルは昔から定番みたいなものだったけれど、いまや押し買いまであるとは・・・。
そういえば少し前に「屋根の点検してますけど、地震大丈夫でした?」と言う人がやってきた。
屋根は地震の被害もなく、去年塗り直したばかりだったので見たら分かるでしょという状態だったのでその通りに言ったら、そうですよねと言いつつ、壁とかは大丈夫でしたか?とさらに聞いてきた。
これも問題なかったのでそのままお引き取り頂いた。
もっと前には「近所で施工してるんだけど、親方がお宅の屋根壊れてるから教えてきてやれって。」と言ってきた人もいた。
その時はウチの屋根が見えるような家で大工さんが入っているようなところはないけどなと不審に思いながらも不具合があるということでつい本気で対応してしまい「どこですか?」と双眼鏡を持って出て行ったらちょっとびっくりされて、「あそこです。」と指さす所を見たけれどよく分からなくて(そもそも不具合なんてないのだから当然だけど。)、「修理は建ててもらった所にいつも頼んでいるので。」といって引き取ってもらった。
その時は壊れてもいないところを壊れているとして不要な修理をさせるリフォーム会社があると言うことを知らなくて、ついついまともに対応してしまった。
「近所ってどこですか?」って聞いたら「あっちの方です。」なんてよくわからんあいまいなこと言っていたし、不具合箇所の説明もあやふやだったのでその場であやしいと分かってもよさそうなものだったけど屋根が壊れていると指摘されるとやっぱり心配になってついついつきあってしまった。
考えてみれば、屋根なんて普通はよく見えないから壊れていると言ってもそう簡単には嘘がばれないところでありながら、屋根の不具合は雨漏りを連想させ、誰もがすぐにでも修理しないとやばいと考える案件だなぁと、これもよく練られたネタだわとやっぱり感心してしまう。
今どき知らない訪問者はスルーが一番ということのようで。